途中の行方

ネタバレを多分に含む映画感想ブログです。

映画『イノセント・ガーデン』

 

イノセント・ガーデン

2013年
パク・チャヌク
 

マシュー・グッド
インディアストーカー(ミア・ワシコウスカ)は18歳の誕生日に、父親を亡くし、毎年受け取っていた誕生日プレゼントの靴の箱には、鍵がはいっている。
葬儀の席に父親の弟を名乗るチャーリー(マシュー・グッド)があらわれ、家に居つくようになる。家政婦や親戚が姿を消す。
 
 
これも近日公開映画のなかから、フォロワーさんに教えていただいた映画。
ブラック・スワン』がよかったので、あの映画を観たときの恐怖感とか、ねちっこさを求めて観に行った、ように思う。
蜘蛛や蟻などの小さいものから広域に画面を広げていくかんじや、カメラというよりはなめるような視線にも感じられる映像が好きだと思った。とくにオープニングの映像がきれいで好きだった。
インディアの服装がずっとかわいい。
 
ついその先を考えすぎてしまうために想像力をかきたてられるホラーが苦手で、だから地下室のシーンのような、なにか来るかんじはすごく怖かった。うちに地下室がなくてよかった…。
(あのタイプの地下室が家にあったら、この映画がなくても、きっとわたしは一人で入れない)
 
一緒に観に行った友人は、殺人への動機付けが不十分であることや、ミステリーとは言えない内容であることから、やや満足できていないようだった。
わたしは終始こわがりながら観ていたので、いい意味で考える余裕がなく、好きな映像だと思うことができた。観客の思考を麻痺させることも、映画を魅せる手段としては有効だと思う。

終盤のニコール・キッドマンの独白は、字幕なしでニコール・キッドマンの目を見て観るのが正解だったんだと思う。子どもに第二の人生を重ねているのはまさにわたしの母親だ。ぞっとした。
(親が思っているほど子どもの人生の可能性は無限ではなく、むしろとても限られているように思う)
 
流血やホラーやサスペンスが正直苦手で、ふだん映画を借りるときは避けているけれど、いっそ映画館で観れば逃げられなくなっていいかもしれないと思った。
(ただしその日の夜はとても寝つきが悪かった)

やっぱり『ブラック・スワン』がもう一度観たいな。(すごくこわいけど)